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ピコセカンドレーザー・ピコフラクショナル

ピコセカンドレーザー・ピコフラクショナル|銀座駅、銀座一丁目駅から徒歩2分の美容皮膚科|ウェルクリニック

ピコセカンドレーザー

1.治療の概要

ピコセカンドレーザーは、レーザーピコ秒単位のパルス幅で発振するレーザーの呼称です。美容皮膚科領域で用いられるレーザーにはピコ秒以外に、ナノ秒、マイクロ秒、ミリ秒で発振するレーザーがあります。

ピコセカンドレーザーは、ナノ秒単位で発振するQスイッチレーザーの問題点を克服すべく開発された新しいレーザーです。Qスイッチレーザーは色素性病変と刺青の治療に用いられてきました。ピコセカンドレーザーは、Qスイッチレーザーで分解しきれなかった小さなインク(刺青のインク)を分解することを目的に開発されましたが、アジアではさまざまな色素性病変を、より安全かつ効率よく治療するレーザーとして広まっています。

このレーザーは照射方式には3つの方法があり、それぞれ異なる目的で用いられます。

  • スポット照射(通常照射):メラニン色素と刺青のインクを分解することを目的に用いる照射
  • トーニング照射=ピコトーニング:皮膚のターンオーバーの促進と真皮浅層のコラーゲンの増生を目的とした照射
  • フラクショナル照射:皮膚のリモデリングを目的とした照射

ピコセカンドレーザーは機種によって発振波長やパルス幅などの設計が異なります。

色素性病変をできるだけしっかり取りたい方、真皮にある色素性病変の治療を受けたい方、肝斑の併用治療のひとつとして積極的な治療を受けたい方などに適した治療です。

2.ウェルクリニックのピコセカンドレーザー治療

院長(私、根岸)とこれらの治療

  • 数あるピコセカンドレーザーのうち、キュテラ社のenlighten(エンライトン)という機種において、開発段階からアジア人向けの設定開発に携わりました。この段階では、主として刺青の治療を目的に開発されていたため、如何に強く照射できるかが重視されていました。しかし、アジア人の色素性病変の治療に用いるためには、如何に弱く照射できるかという、異なる視点で考える必要があります。
  • エンライトンに搭載されているLEGモード(現在、標準仕様)は私の意見を取り入れていただいた結果、設定されたモードです。この経緯から、ピコセカンドレーザーによるシミ治療の臨床研究を行い、ピコセカンドNd:YAGレーザー532nmによる日光性色素斑の前向き研究を世界初、論文発表することができました。Qスイッチレーザーとピコセカンドレーザーにおける、日光性色素斑の照射直後の電子顕微鏡観察像も加え、ピコセカンドレーザーの優位性について、深く考察を行いました。この経験を生かし学術活動に励み、学会発表、テキストの執筆などを重ねた結果を、日々の診療に存分に反映させた治療を行っています。
  • ウェルクリニックでは上位機種であるエンライトン3(波長:532nm, 670nm,1064nm、Qスイッチモードも搭載)を導入、症状と肌質に応じて設定を工夫して照射を行っています。
  • このような経緯から、ウェルクリニックで手掛ける多くの美容皮膚治療の中でも、この治療はとくに自信をもって行っている治療です。

3.この治療が向いている方

  • 色素性病変(表皮・真皮)をできるだけしっかり取りたい(薄くしたい)方
  • 他の治療では取り切れなかった(満足するレベルまで薄くならなかった)色素性病変の治療を受けたい方
  • 肝斑に対する併用治療のひとつとして、ピコトーニングを加えたいと考えている方(*この治療を主とする方法では脱色素斑のリスクがあるため、併用治療として用いています)

4.期待できる効果(シミの種類については『シミ、その他の色素着』参照)

  • 色素性病変(表皮・真皮)の改善(スポット照射)
    日光性色素斑(シミ)、雀卵斑(そばかす)、遅発性太田母斑様色素沈着(真皮メラノサトーシス)、母斑細胞母斑(ほくろ)、扁平母斑、太田母斑など
  • 色素性病変(表皮・真皮)の改善(ピコトーニング)
    肝斑、遅発性太田母斑様色素沈着(真皮メラノサイトーシス)、炎症後色素沈着など
  • ピコトーニングでは同時に肌の質感、はりの改善
  • 刺青の除去(スポット照射)

5.治療回数と間隔

色素性病変の種類と肌質、選択した照射方式によって異なります。

  • 日光性色素斑(シミ)、雀卵斑(そばかす):1~3回、1.5か月間隔
  • 遅発性太田母斑様色素沈着(真皮メラノサトーシス):ピコトーニングの場合、5回以上、1.5か月間隔
  • 母斑細胞母斑(ほくろ):1か月以上の間隔 3-5回 (*炭酸ガスレーザーとの併用でより少ない治療回数で改善が得られます『炭酸ガスレーザー』参照)

状態によって追加治療の時期と回数を決定しますので、上記は目安です。

6.ダウンタイムと合併症、注意点

スポット照射の場合、治療した部分にかさぶたができます。

  • かさぶたが取れるまでの日数の目安は、顔で7日、手の甲で7~10日です。
  • かさぶたが取れるまで、朝晩、軟膏を塗布してもらいます。そのうえからであれば、メイクをすることもできますが、かさぶたを不必要に刺激しないように注意する必要があります。

ピコトーニングの場合、目立った反応はありませんが、不用意な肌の刺激は避けてもらいます。

洗顔、入浴には制限はありません。

合併症として、比較的高頻度に炎症後色素沈着、紅斑を認めます。低頻度に水疱形成があります。いずれの合併症もQスイッチレーザーよりは発症リスクを低く抑えられます。

  • 治療後には最短でも1か月間の紫外線防止が必要です。外出時に限らず屋内でも紫外線があたる場合は紫外線防止剤(日やけどめ)の使用を徹底してもらいます。
  • 肌質や状態によって、炎症後色素沈着を予防するために、かさぶたが取れた日から美白外用剤(ハイドロキノン)を使用してもらうことがあります。

色素性病変の多くは再発する可能性があること、また、まったく見えないレベルまで薄くなるかどうかは病変と肌質次第であることをご理解ください。

肝斑と合併する日光性色素斑には、この治療は向いていません(シミ・その他の色素沈着)。

7.治療の流れ

1

洗顔して肌に何もついていない状態にします(診断のため)

2

カウンセリングでご希望をうかがいます

カウンセリングでご希望をうかがいます

3

病変を詳しく診察・診断します(治療の可否、予想される治療効果と経過をお伝えします)

病変を詳しく診察・診断します(治療の可否、予想される治療効果と経過をお伝えします)

4

治療前の肌状態を画像撮影解析装置や拡大レンズを装着したカメラで記録します

治療前の肌状態を画像撮影解析装置や拡大レンズを装着したカメラで記録します

5

同意説明書で治療内容を確認します

同意説明書で治療内容を確認します
ピコセカンドレーザーを照射します(治療時間は範囲によって数分から10分程度です)。
直後の反応を見極めた照射を行います
痛みを軽減させるため、塗布麻酔を使用するか冷却します
ピコトーニングでは麻酔は不要です

6

軟膏処置の後、肌を冷風装置で冷却して鎮静化します

軟膏処置の後、肌を冷風装置で冷却して鎮静化します

7

治療部分を含めて直後からメイクをすることができます

8.症例写真

症例写真1

症例写真1

一例目:日光性色素斑
50代女性 1回治療後

症例写真2

症例写真2

症例写真2

二例目:遅発性太田母斑様色素沈着
(真皮メラノサイトーシス)
30代女性 ピコトーニング6回治療後

ピコフラクショナル

1.治療の概要

ピコフラクショナルは、ピコ秒単位で発振するピコセカンドレーザー(『ピコセカンドレーザー』参照)に、特殊なレンズを装着して行うフラクショナル照射です。

特殊レンズ通して照射されたレーザーのエネルギーによって皮膚内にプラズマが発生し、皮膚組織を部分的に変性させます。この変性部分を修復すべくコラーゲンなどが新生されると、結果的に真皮が再構築されます。これを真皮リモデリングといいます。

真皮リモデリングは、ニキビあと、加齢皮膚、毛穴の開きが目立つ肌など、さまざまな理由で真皮の状態を、より健やかにしたい場合に望まれる変化です。

同じく真皮リモデリングを目的に用いるフラクショナルレーザー(炭酸ガス)と比べるとやや穏やかな作用ですが、異なる作用機序であることから、肌の状態によって選択します。

2.ウェルクリニックのピコセカンドレーザー治療

  • 私(院長、根岸)がピコセカンドレーザーのシミ治療について、開発から携わった経緯から、フラクショナル照射を含めて、ピコセカンドレーザーを熟知していると自負しております。
  • ウェルクリニックでは上位機種であるエンライトン3(波長:532nm, 670nm,1064nm、Qスイッチモードも搭載)を導入、症状と肌質に応じて設定を工夫して照射を行っています。

3.この治療が向いている方

  • 加齢によるしわっぽさが目立つ皮膚
  • ニキビあと(軽度)のある方
  • 毛穴の開きなど、皮膚の粗さを改善させたい方

4.期待できる効果

  • 軽度のしわの改善、ニキビあと、毛穴の開きなど皮膚の粗さ・はりの改善

5.治療回数と間隔

症状や肌質によりますが、一般に1~1.5か月の間隔で3~5回の治療を繰り返します。

  • 治療を繰り返すことで、段階的に効果を実感できます。

6.ダウンタイムと合併症、注意点

この治療はダウンタイムのある治療です。

  • 治療した部分に点状の赤みがでます。赤さと点の密度は照射の強さによって異なります。
  • 赤みは、一般に2~5日程度でなくなります。
  • 赤みのある間、痒みを感じることがあります。この場合は朝晩、軟膏を使用してもらいます。

洗顔、入浴には制限はありません。

合併症として、低頻度に熱感、掻痒感、炎症後色素沈着、紅斑を認めます。

肝斑のある方にはこの治療は向いていません。

7.治療の流れ

1

洗顔やふき取りで治療を希望される部分の皮膚に何もついていない状態にします

2

カウンセリングでご希望をうかがいます

カウンセリングでご希望をうかがいます

3

肌の状態を詳しく診察します(治療の向き不向き、効果を予想してお話しします)

肌の状態を詳しく診察します(治療の向き不向き、効果を予想してお話しします)

4

治療前の肌状態を画像撮影解析装置や拡大レンズを装着したカメラで記録します

治療前の肌状態を画像撮影解析装置や拡大レンズを装着したカメラで記録します

5

同意説明書で治療内容を確認します

6

痛みを軽減させてピコフラクショナル治療を行います

痛みを軽減させてピコフラクショナル治療を行います

痛みを軽減させてピコフラクショナル治療を行います(治療時間は範囲によって数分~10分程度です)
直後の反応を見て出力、パス数を設定します(塗布麻酔を使用して15~30分間待つか、冷却で対応します)

7

軟膏処置の後、肌を冷風装置で冷却して鎮静化します

軟膏処置の後、肌を冷風装置で冷却して鎮静化します

8

治療部分を含めて直後からメイクをすることができます

8.症例写真

症例写真1

症例写真1

シミ・しわを含めた総合的なアンチエイジング治療

60代女性

ピコセカンドレーザー・ピコトーニング・ピコフラクショナル+外用剤による複合治療:頬広範囲のピコトーニングとピコフラクショナルは6回治療後(このうち2回は同日にシミ治療を追加)